記憶シュレッダー
画面を確認してみると、由香里と蒔絵から沢山のメッセージが来ていた。


《由香里:お祖父ちゃんの様子はどう?》


《蒔絵:落ち込むこと多いかもしれないけど、あんまり考えすぎないように!》


今日試験ができなかったことを考慮して、こんなメッセージをくれたみたいだ。


2人の優しさに心が温かくなるのを感じる。


2人へ向けて礼と、祖父の容態を簡単に記入して送信する。


するとすぐに返信が来た。


「もう、どれだけ早いの」


呆れながら画面を見た瞬間、心臓がドクンッとはねた。


それは由香里からでも蒔絵からでもなく、浩太からのメッセージだったのだ。


《浩太:大丈夫か?》


とても短い文面だけど、心臓が跳ねている。


《敦子:大丈夫だよ。お祖父ちゃん、目が覚めたから》
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