記憶シュレッダー
しかし、その結果が消えるわけでもないし、変化するわけでもない。


ただただ、現実逃避しているだけだった。


「敦子、大丈夫?」


おずおずと声をかけてきたのは由香里だった。


由香里は手の中に試験結果を握り締めている。


確か、由香里もあたしと同じ高校を目指すはずだ。
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