最後の一夜のはずが、愛の証を身ごもりました~トツキトオカの切愛夫婦事情~
結子さんと前回会ったのは半年以上前だけれど、彼女の写真はよく見せているから、いろはも顔は覚えていて楽しみにしている。
私たち夫婦は、慧さん家族の『いろはちゃんを預かるから』というご厚意に甘えて、一日ふたりきりで過ごさせてもらう予定だ。
ふたりでデートをするなんていつぶりだろう。嬉しいし楽しみだけど、なんだか緊張しちゃう。
すっかり〝母親〟になっているんだな……と実感していると、以前の予想通り完璧なイクメンとなった慧さんが、バックミラーに目をやっていろはに話しかける。
「今日はパパがママをひとり占めしてもいい?」
ちょっぴりいたずらっぽい顔をする彼のひとことに、娘はキョトンとして首をかしげる。
「ひとり……?」
「ひとりじめ。パパだけが、ママとお話したり手を繋いだりできるってこと」
「え~」
ズルい!と言いたげにほっぺを膨らませる彼女に、慧さんはおかしそうに破顔した。
「ごめん。いろはと同じで、ママのことが大好きなんだ」
キュンとするひとことをさらりと口にするので、私の顔に締まりがなくなる。
私たち夫婦は、慧さん家族の『いろはちゃんを預かるから』というご厚意に甘えて、一日ふたりきりで過ごさせてもらう予定だ。
ふたりでデートをするなんていつぶりだろう。嬉しいし楽しみだけど、なんだか緊張しちゃう。
すっかり〝母親〟になっているんだな……と実感していると、以前の予想通り完璧なイクメンとなった慧さんが、バックミラーに目をやっていろはに話しかける。
「今日はパパがママをひとり占めしてもいい?」
ちょっぴりいたずらっぽい顔をする彼のひとことに、娘はキョトンとして首をかしげる。
「ひとり……?」
「ひとりじめ。パパだけが、ママとお話したり手を繋いだりできるってこと」
「え~」
ズルい!と言いたげにほっぺを膨らませる彼女に、慧さんはおかしそうに破顔した。
「ごめん。いろはと同じで、ママのことが大好きなんだ」
キュンとするひとことをさらりと口にするので、私の顔に締まりがなくなる。