独占欲強めな外科医は契約結婚を所望する
かわいいなぁと思いつつ、余裕の態度で彼女にキスをしようと顔を近づけていたら、唇が触れる直前で愛花が言う。
「今日から、いっぱい、して?」
甘く誘うようなその声を聞いた瞬間、理性のネジが吹き飛んだ。俺は荒々しく彼女の唇を塞ぎ、パジャマのボタンを引きちぎらんばかりの勢いで掴み、外していく。
「純也……っ、もっと、ゆっくり……」
「……煽ったのは愛花だよ」
夫婦になって、もう何度もこうして体を重ねているのに、飽きるどころか俺の欲望には際限がない。
息を弾ませ、切なそうに眉を曇らせる愛花が愛しくて、何度も何度も弱いところを攻め立てては、甘い嬌声を上げさせた。
「純也、キス、して……」
愛花は果てそうになる直前、いつもこうしてキスをねだる。そんな行動もかわいくてたまらない。彼女の全部が全部、俺の胸を鷲掴みにするんだ。
彼女の願いに応えるように深く絡みつくようなキスを交わしながら、俺は彼女の中に、初めて自分のすべてを吐き出した。