背中合わせからはじめましょう ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
「うーん。さすが私の弟ね。完璧!」
姉ちゃんは満面の笑みで、俺を頭のてっぺんからつま先までまじまじと見た。
「はあ……」
ため息しか出ない。
「ほんと昔から、顔とスタイルは良いのよね。後は性格だけよね。絶対に康介に恥かかせる事はしないでよ!」
「はい、はい」
義兄の康介さんには、色々とお世話になっている。こんな悪魔のような姉の旦那に何故なったのかと思うほど、温厚で仕事もできるよい人だ。
俺だって康介さんには迷惑かけたくはない。
姉ちゃんが広げた俺のシャツやらネクタイが、ソファーの上に散らかり呆けている。俺はネクタイを広いあげ、クローゼットへと戻した。
「あんたそういう所はきちんとしているわよね。部屋も男の一人暮らしには珍しいくらい片付いているし。」
「ああ…… だから、嫁なんて必要ないんだよ」
俺は、ワイシャツをハンガーにかける手を止めずに言った。
どういうわけだか、小さいころから、物が散らかっているのが好きじゃない。その点一人暮らしは、片付けもスムーズに出来て快適だ。
だから、この部屋に女は入れた事がない。
勝手に散らかされるのが気分悪い。
結婚なんてもってのほかだ。
姉ちゃんは満面の笑みで、俺を頭のてっぺんからつま先までまじまじと見た。
「はあ……」
ため息しか出ない。
「ほんと昔から、顔とスタイルは良いのよね。後は性格だけよね。絶対に康介に恥かかせる事はしないでよ!」
「はい、はい」
義兄の康介さんには、色々とお世話になっている。こんな悪魔のような姉の旦那に何故なったのかと思うほど、温厚で仕事もできるよい人だ。
俺だって康介さんには迷惑かけたくはない。
姉ちゃんが広げた俺のシャツやらネクタイが、ソファーの上に散らかり呆けている。俺はネクタイを広いあげ、クローゼットへと戻した。
「あんたそういう所はきちんとしているわよね。部屋も男の一人暮らしには珍しいくらい片付いているし。」
「ああ…… だから、嫁なんて必要ないんだよ」
俺は、ワイシャツをハンガーにかける手を止めずに言った。
どういうわけだか、小さいころから、物が散らかっているのが好きじゃない。その点一人暮らしは、片付けもスムーズに出来て快適だ。
だから、この部屋に女は入れた事がない。
勝手に散らかされるのが気分悪い。
結婚なんてもってのほかだ。