背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
あっ

 真紀からのラインに、スマホを持つ手が止まった。

 そうだ、グアム行くんだった。
 なんだか生活がゴタゴタしていて忘れてしまっていた。今まで旅行を忘れてた事なんてなかったのに。どちらかと言えば、旅行を励みに仕事をしてきたようなもんだ。


 フライトスケジュールや宿泊ホテルが送られてきた。

 あーっ


 水着が家だよ。取りにも行けそうにない。
 新しいのを買うしかなさそうだ。


 そんな事を考えていると、またスマホが震えた。

 画面に映る生る名前を見て、胸がギューッとなった。


『今夜打ち合わせが入った。飯はいらない』


 そっかあ、いらないのか……


 珍しいな、彼の仕事スタイルはよくしらないが、夕食の時間にはいつもマンションに居た。
 そうわ言っても、彼も仕事しているんだから、打ち合わせぐらいはあるだろうが……


 それなら、仕事の帰りに水着を買いに行く時間がありそうだ。

 食べ終えた弁当をしまうと、役員フロワーへ戻った。
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