背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 ショップの売れ残りのバーゲンであったが、気に入った水着が手に入った。
 白と青のビキニだ。ラッシュガードも買ったし、後、日焼け止め帽子も買っておこう。


 一人だから夕食も簡単でいいと、コンビニでパスタとサラダを買って帰った。


 マンションの玄関を開けると、真っ暗な部屋の電気をつける。なんだか変な感じがする。多分、一人でこのマンションにいるのは始めてだ。

 荷物を自分の部屋に置き、買ってきたパスタをレンジで温める。


 温めたパスタをテーブルに置く。
 好きなパスタソースを選らんだのに、何か味気ない。


彼が居ても、特に話しをするわけでも、一緒に何かをするわけでもないけど……


 テレビを点けると、静まりかえっていた部屋の中に音が響いた。

 だけど、彼の代わりにはならなかった……



 時計を見ると、九時になるところだ。
 お風呂に入ろう。

 彼は何時ごろ帰ってくるのだろうか?
 夕食兼ねての打ち合わせじゃ、遅くなるのかな?

 湯舟にちゃぷりとつかりながら、そんな事を思っていた。


 まだ、帰って来ないだろ。
 さっき買った水着を試着しておいた方がいいような気がする。

 バスタオルを体に巻くと、自分の部屋へと入った。

 ビキニの水着を着てみる。しっかりフィットしているとは思うが、全身を鏡で見てみたい。


 リビングにある全身鏡まで行き、ポーズを取ってみる。
 なかなか似合っているんじゃないか?
 満足の笑顔を作った。

 ガチャリ


 リビングのドアが開いた。
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