背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇

 夜の機内で、無理矢理見合いをさせられた事から話始めた。
 はじめは、どこまで話そうか言葉を選んでいたのに、色々と感情が蘇ってきて、気づけば全てを真紀に話してしまっていた。


「うわーっ。あり得ないでしょ? 普通そこまで親にハメられる? 美月も抜けているところあるけど、その彼も相当だわ」


 真紀は、驚いているのか、呆れているのか分からないが、大きくため息をつくと首を横に振った。

 自分でも今までの出来事を振り返り、深くため息をついた。


「成り行きとは言え、身体までね…… そして同棲ね…… それで、美月はどうしたいのよ?」


 真紀は、機内でもらったワインを口に含んだ。


「えっ? どうしたいって、どういう事?」


 私も、ワインを口に運び眉間に皺をよせた。


「だから、美月はこれからどうしたいのか?って事よ。確かに、親にハメられたのかもしれないけど、これから先を決めるのは自分でしょ?」


「決めるもなにも……」


 口にしてみたが、先の事など何も考えていなかった。

 しかも、自分がどうしたいのかなんて……
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