背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
「だって、なんだかんだ言っても、彼のマンションに居候しているわけでしょ。さすがの美月だって、本当に嫌ならとっくにマンションなんて出て行ってると思うけど……」

 確かに、真紀のいう事も確かだ。でも、認めるわけにはいかない。


「それは…… 行く先がないっていうか…… 真紀の所に行こうと思ったけど、同棲始めたっていうし……」


 なんだか言い訳しているみたいで、力なく答える。


「なんか、言い訳にしか聞こえないけど。私の家をあてにしてくれたのに、悪かったわね」



 真紀が言い終わると同時に、飛行機は着陸体制に入った。
 話もそこで終わってしまった。


 だけど、私の胸の中に、何かが引っかかっていた。
 これから先の事か……

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