背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇

 取り合えず仕事はした。
 だけど、冷凍庫から、彼女の作ってくれたものをチンして食べる。涙ぐみそうになって、カラになったペットボトルを投げた。


 ヤバい、俺はどうしちまったんだ……

 頭の中で、整理していく。

 俺は、彼女が居なくなって、ほとんど腑抜けだ。
 自分の胸の奥を探ってみるしかない。
 多分…… 俺はずっと彼女と居たいんだ……


 俺は彼女に何て言った?
 抱きたいと言った。彼女が良いって言うまで手は出さないと約束した。
 だけど、彼女は、何も言わずに行ってしまった。

 お、俺は、振られたって事なんだろうか???


 どれくらいの時間が経ったのだろう?
 ベッドの上に横になったまま天井を見上げた……
 腹減ったな……
 もう、彼女が作り置きしてくれた物は食べつくしてしまった。


 ガタンッ

 リビングのドアが開いた気がした。そんな事があるはずない、部屋には俺だけなんだから。

 一度ドアに向けた視線を、また天井に戻した。


「何これ!!!」

 突然すっ飛んだ声が響いて、ベットから転げ落ちた。

 まさか……

 俺は、転げるように寝室を飛び出した。

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