背中合わせからはじめましょう ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
「今週の土曜日だが、何か予定はあるか?」
どう答えるが正解なのか?
必死で頭の中で考える。正直予定などない。
「う~ん。どうしてもっていう用事でもないけど……」
つい、あやふやな答えを出してしまう……
「そうか、なら大丈夫だな…… 実は、見合いの話がある」
パパは、表情を変えずに言った。
「はあーーーー。誰の?」
私は驚いて声を上げてしまった。
「美月に決まっているでしょ。人様の見合い話してどうするのよ?」
ママが呆れたように私を見た。
「なんでよ…… 何で見合いなんてしなきゃいけないのよ!」
「なんで? こっちが聞きたいわ。あんた、来月の誕生日で何歳になると思うの?」
「三十ですが、それがなにか?」
私は、正していた姿勢を崩した。
「もう三十じゃない。ママなんて、二十歳でパパと知り合って、二十一歳で結婚したのよ。そして、今でもこんなに幸せ」
ママは頬を赤らめて、パパを見た。
確かに、友人の家の両親に比べて、仲の良い夫婦だとは思う……
「私は、今でも十分幸せで満足していますから!」
私は、向かいに座る二人をジロりと睨んだ。
「あのねぇ… 幸せはいいけど…… 毎日、仕事から帰っては、ビール飲んで寝ころんでテレビ見て馬鹿笑いしている娘を見てると情けなくなるのよ。こんな娘、誰も嫁になんてもらう気にもならないわ」
ママは少々苛立ちっているようだ。
「はあ? だ・か・ら、私は、結婚なんて望んでないの」
「まあまあ。パパはな、美月の事が心配なんだよ。こんなに綺麗で、仕事も出来る娘に、彼氏もいないなんて…」
パパは、切なそうに首を横に振った。
「ちょっとパパ、今の発言、褒めてないかからね」
「まあ、パパだって孫の顔見たいんだよ。それに、父さんもそうは長くない、早くひ孫の顔を見せてやりたいと思わんか?」
「えっ! おじい様に何かあったの?」
私は、焦ってパパの顔を見た。
どう答えるが正解なのか?
必死で頭の中で考える。正直予定などない。
「う~ん。どうしてもっていう用事でもないけど……」
つい、あやふやな答えを出してしまう……
「そうか、なら大丈夫だな…… 実は、見合いの話がある」
パパは、表情を変えずに言った。
「はあーーーー。誰の?」
私は驚いて声を上げてしまった。
「美月に決まっているでしょ。人様の見合い話してどうするのよ?」
ママが呆れたように私を見た。
「なんでよ…… 何で見合いなんてしなきゃいけないのよ!」
「なんで? こっちが聞きたいわ。あんた、来月の誕生日で何歳になると思うの?」
「三十ですが、それがなにか?」
私は、正していた姿勢を崩した。
「もう三十じゃない。ママなんて、二十歳でパパと知り合って、二十一歳で結婚したのよ。そして、今でもこんなに幸せ」
ママは頬を赤らめて、パパを見た。
確かに、友人の家の両親に比べて、仲の良い夫婦だとは思う……
「私は、今でも十分幸せで満足していますから!」
私は、向かいに座る二人をジロりと睨んだ。
「あのねぇ… 幸せはいいけど…… 毎日、仕事から帰っては、ビール飲んで寝ころんでテレビ見て馬鹿笑いしている娘を見てると情けなくなるのよ。こんな娘、誰も嫁になんてもらう気にもならないわ」
ママは少々苛立ちっているようだ。
「はあ? だ・か・ら、私は、結婚なんて望んでないの」
「まあまあ。パパはな、美月の事が心配なんだよ。こんなに綺麗で、仕事も出来る娘に、彼氏もいないなんて…」
パパは、切なそうに首を横に振った。
「ちょっとパパ、今の発言、褒めてないかからね」
「まあ、パパだって孫の顔見たいんだよ。それに、父さんもそうは長くない、早くひ孫の顔を見せてやりたいと思わんか?」
「えっ! おじい様に何かあったの?」
私は、焦ってパパの顔を見た。