背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇

 息が整わないまま、彼と横にならんで寝ころび、私はそっとシーツを引っ張り上げた。

 このまま、眠りに落ちたいと、ぐったりとした体を横に向けた。 
 だけど、彼の手が後ろから伸びてきて、私を引き寄せてしまった。
 そして、シーツの上から胸の膨らみを確認しはじめた。

 「何するのよ!」

 私は、残りの力を振り絞り、彼の手を追い払おうともがいた。


「もう一回、しないか?」


「はあ? 嫌よ!」


 私は、シーツを肩までひっぱりあげ、彼から離れようとしたが、敵うわけがなかった。


 そして、自分でも嫌になるくらい、彼の手に身体が反応してしまう。


 その夜、私は彼に何度抱かれたのだろうか?
 この男の体力に、恐ろしささえを感じた。


 最後は、気絶するように眠りに落ちたのだと思う……
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