きみは綺麗だった
ep.1
「…かわいいなあ、、」
普段は下ろしている髪を
適当に結んでいる姿に
僕は相変わらず見とれていた。
__いっ___っおい、
[おいっ!!]
「っうわ!!!!何いきなり!?」
[いきなりちゃうやろ、ずっと呼んでたわ。]
[ごめんごめーん笑]
'またあいつのこと見てたんか'
と呆れたように康太も莉子ちゃんの方を見た。
[お前も飽きひんな、ずっと見てて。]
「飽きる!?
どんなけ見ても足りひんよ…」
友達と笑い合う彼女がとても可愛くて、
俺があの笑顔独占できたらな、なんて今まで何度思ってきたか。
「康太って莉子ちゃんと2年の時も同じクラスなんやろ?仲良かったんやんな?」
[まあ、出席番号近かったからな。]
「いいなー、俺より1年多くおれて…」
[お前だって割と仲良いんやし、そろそろ告白しろよ。]
こ、告白!?
俺が、あの莉子ちゃんに!?
「っそんなん無理!!!!」
シーンとグランドが静まり返り、クラスの皆が俺の方をびっくりした顔で見てきた。
やばい、動揺しすぎて、自分の世界に入りすぎてしまった…っ
[お前、あほかよっ]
康太が爆笑しながら俺を指さしてきた。
その後ろの方で、
え?と俺の事を見ていた莉子ちゃんが
目が合うと、にこっと笑ってくれた。