約束 ~幼馴染みの甘い執愛~
2度目の告白
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週末、再び弘翔の家に遊びに来ると、一緒にご飯を食べて、テレビ放映されている映画を見た。
生理が終わってもう2週間以上が経ったし、これは本当に覚悟をしなければいけないかもしれない、と挙動不審になっている時だった。
「愛梨、河上さんの事が好きだろ?」
急に押し倒されるよりも驚いたかもしれない。ご飯を食べ終わった辺りから弘翔もそわそわしていたので、これは『来る』のかもしれないと勝手に身構えていた愛梨にとっては、まさに不意打ち。
隣に座っていた弘翔に突然予想もしていなかった言葉を投げ掛けられ、ぽかん…と口を空けたまま顔を見上げてしまう。
「俺さ、愛梨の事がずっと好きで」
愛梨のそんな顔を見た弘翔が、苦笑いを浮かべながら呟いた。
「3年間ぐらいかな。ずっと愛梨の事見てきたから、わかるんだ」
何を? というのは、聞かなくてもわかってしまう。溜息に似た吐息をそっと洩らした弘翔に、じっと瞳を見つめられる。見つめ返した瞳の奥にある感情は、かつての愛梨と同じ『小さな恋心』だ。
「愛梨が本当に好きなのは、俺じゃなくて河上さんだ」
「違うよ。そんなことない」
おおよそ想定していた言葉をそっくりそのまま告げられたので、用意していた言葉で即答する。
そんなことはない。弘翔の傍にいると安心できるし、楽しい。今までこんな気持ちになった事はなくて、この先もずっと弘翔の傍にいたいと思っている。
弘翔だって同じ気持ちだと思っていた。だからそんな事を聞かないで欲しい。聞かないで、言わないで、欲しいのに。
「じゃあ、俺とキスできる?」
けれど願いは届かず、更に熱の籠った声で確認されてしまう。愛梨が言葉と態度で『答え』を示す事を欲しているような顔をされてしまう。だからその言葉にも、即答する。
「当り前でしょ。何言ってるの」
出来るに決まっている。恋人同士で、好き同士なんだから。