サッカーボールと先輩とアタシ
突然の…―旬磨―
俺、どうしたんだろう。
いきなり、彼女に…。
反省会を終え、ジャンケンで負け買い出しと片付け係だ。
俺が買ってきた、誰かが飲み干した空のペットボトルを集める。
「お前、本当ジャンケン弱いな。」
何だかんだ言いながら、ヒロは手伝ってくれる。
「悪いな。」
俺は彼女の事で頭が一杯だった。
ただ、愛しかった。
早く、その男を忘れて欲しかった。
俺がキスしたからといって、それが現実のものになるわけではない、分かっている。
少し焦っていた。
見えない存在よりも、ヒロに。
もしかして…コイツも彼女の事…そんな気がしていたから。