サッカーボールと先輩とアタシ
部室の告白―ヒロ―
試合明けの今日は、練習は休み。
旬磨は学園祭の反省会で居残り。
俺は一人で玄関に向う。
今までだったら適当に女の子を誘って遊びに出ていたが、何だかそんな気にもならない。
部屋に帰ってゲームでもするか。
靴のかかとを踏んで、学校から出た。
アレ??
万桜ちゃん??
彼女はジャージ姿で、グランドに向っている。
練習は休みなのに??
俺は後を追う。
彼女は部室の鍵を開け、ドアを空けっぱなしにしたまま、中へ入っていった。