サッカーボールと先輩とアタシ
アタシの中から、潤くんが段々と小さくなって消えていっていた。
自分でも驚くほど、特別な感情はなかった。
アタシの中には……。
旬磨先輩とヒロ先輩がいた。
いつもぶっきらぼうだけど、優しい旬磨先輩。
面白い事ばかり言って笑わせてくれるけど、本当は思いやりに溢れているヒロ先輩。
いつも優しい目なざしで見つめてくれている。
今頃気付くなんて、アタシってホント鈍感だ。
見上げた夜空は都会のネオンで明るい。
ホテルから人が出て来た事にも気付かず、ただ夜空を見ていた。