サッカーボールと先輩とアタシ
「なぁ旬磨。」
「あ??」
ヒロは足を組み直した。
「万桜がさ…例えば俺と付き合ったら、お前どうする??」
……何言い始めるんだ??
…そんな事考えた事もなかった。
「俺じゃなくても、自分以外のだれかとさ。」
ヒロは俺を見ないで聞いた。
想像出来なかった。
「…お前は??」
だから答えをヒロに振った。
「万桜が好きならいいんじゃない。旬磨でも。
最初は辛いかもしれないけど。ま、俺達の友情は変わらないだろ。」
…俺よりも万桜に惚れてるのかもしれない。
そう思った。
「そうかもな。」
万桜が立ち上がるとアイツは手を掴んだ。
そしてアイツが行ってからも、万桜はずっと動かない。