サッカーボールと先輩とアタシ
少し歩いて近くのファミレスに入った。
向かい合って座るが、今までと気持ちは違っていた。
歩きながら、一応病院に行って来たけど軽い捻挫だった、と教えてくれた。
ホッとした。
「明日の万桜の学校の試合、応援に行くから。」
ニッコリと笑う潤くん。
「ありがとう…。」
微笑み返す。
でも心の中は、潤くんに言われた事で一杯だった。
二度目の告白…だよね。
でも、アタシの気持ちをきちんと伝えなきゃ。
♪~♪~♪~♪
テーブルの上に置いていたアタシの携帯が鳴った。
旬磨先輩からだ。
「すみません。」
「いいよ。」
潤くんはそう言って、ジュースを飲んだ。
「はい。」
「万桜、何してる??」
「……。」
「どこにいる??外か……??」
周りの騒音に気付き、そう聞いたのだろう。
「はい、ちょっと…。」
小さな声で答える。
「あ??どこ??
コンビニ??」
「いえ、違います。…先輩どうしたんですか??」
「いや別に…。部屋に遊びに来ないかな、と思って。」
「………。」
「誰かと一緒にいる??」
「はい…。」
アタシの声は段々小さくなる。
「そうか。じゃあ後でな。」
そう言って電話は切れた。
潤くんと一緒だって気付いたかな??