サッカーボールと先輩とアタシ
決戦の舞台


聖茄学園は惜しくも、一回戦での敗北。

泣くのは勝った時、嬉し涙と決めていたのに…泣いてしまった。

みんな最後まで諦めず、懸命にボールを追っていた。

カッコ良かったよ、みんな。

「何泣いてるんだよ、マネージャー。」

「俺達一生懸命やったんだ。悔いはないよ。」

アタシ以外、誰も涙などない。

満足そうな顔で、凛(りん)としている。

「そうですよね!!」

アタシはスコアブックをギュッと抱き締めた。







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