サッカーボールと先輩とアタシ
ピピッ…ピピッ…
ん…。
ピピピピピピ~
…携帯の…アラーム??
ポケットから取り出し、止めた。
6時だ。
俺…変な格好で寝ちゃった??
「…先輩??」
「………。」
あ??
万…桜??
万桜!?
ガバッと体を起こした。
俺は上半身ベッドに突っ伏したまま寝てしまったらしい。
「やばっ。」
万桜が寝たら戻るつもりだったのに、俺も疲れていたのかも。
爆睡してた??
「具合、どう??」
動揺を消すように、声を掛けた。
万桜は体を起こし、ぼーっとしていた。
「はい…。」
はっきり目が覚めた俺と対照的に、まだ状況が把握できていないらしい。
「顔色良くなったなぁ。」
オデコの冷却シートをはがし、手を当ててみる。
良かった、もう熱くない。
「熱も下がったみたいだな。」
安心した。
「ちょっと待ってて。」
冷蔵庫から冷たい水のペットボトルを出し、キャップを取って渡す。
「…ありがとうございます。」
喉が渇いていたのか、半分ほど一気に飲んだ。
「もしかして…、ずっと居てくれたんですか??」
ずっと居てって…まぁ、結果的にはそう言う事になるだろう。
「…っていうか、俺もいつの間にか寝ちゃったみたいで。」