サッカーボールと先輩とアタシ
少しだけ朝食を食べ、ロビーに集合する。
コーチから労(ねぎら)いの言葉と、今後のスケジュールを聞き解散した。
アタシは先輩達と東高校の試合を見に行く。
半数の部員は、試合の見学に行き、残りは親達と帰るらしい。
「…先輩、部屋にいなかったの、ばれてません??」
一晩、アタシの部屋にいた。
誰かに気付かれなかったか心配だった。
「あー平気、って言うか戻ったら10人位寝てたし。あの狭い部屋に。」
思い出したのか、おかしそうに笑う。
旬磨先輩はまだコーチと話していた。
「あの後、バラけてカラオケ行ったりボーリング行ったりしたんだって。
誰が居て、誰がいなかったとか分んない状況だったみたい。」