サッカーボールと先輩とアタシ
ヤバいな。
お化け屋敷とかマジで苦手…だったんだ。
笑うと、可愛いのに。
今は見るからに顔色が悪い。
「………。」
彼女は慌てて両手で顔を覆い、下を向く。
「大丈夫か…。」
彼女を階段の1段目に座らせ、向かい合って腰を下ろす。
「…大丈夫です。
出たら安心して、気が抜けたっていうか………。」
「医務室行こう!!
ここ降りたらすぐだから。」
内心かなり焦っていた。
まさかこんな事になるとは。
彼女をこんな目に合わせて。
坂下万桜ちゃん。
名前だって知ってるよ。