サッカーボールと先輩とアタシ


「みんな親切で、仲良くしてくれます。」

言ってから、なんてありきたりな答えだろう…って自分で言ってオカシクなる。

「そうか、じゃ一安心だ。」

福山先生は微笑む。

先生もアタシみたいなのの面倒押し付けられて迷惑だろうな。

少し罪悪感もあった。

何か保護者の同意などが必要な時は、福山先生に頼む事になる。

学園関係なら問題はないが、携帯を変えるとかどこかの会員証を作るとか、保護者の署名捺印は先生に頼まないといけない。

教師以外の仕事もお願いしなくてはならないのかもしれない。

「すみません先生、よろしくお願いします。」

アタシの声は小さくなる。

「あぁ、こっちこそよろしくな。」



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