サッカーボールと先輩とアタシ
サッカー部


学園祭二日目(最終日)。

アタシは今日も調理室にいた。

焼きそば作りは午前中だけ。

午後からは一年生は自由行動。

体育館で色んなイベントがあるらしい。

「万桜ちゃん、午後からサッカー部の試合、見に行こうよ。」

昨日の『作る』のメンバーは今日は『販売』メンバーと交替になる。

『販売』の亜子ちゃんは、始まるまでアタシと一緒に居てくれるって。

良かった。

アタシは自分で『作る』をまた希望した。

「サッカー…。」

少し体が反応した。

「うん、学園祭の特別試合があるんだ~!他校との試合が学園で見れるなんて、凄くラッキー!!」

「亜子ちゃん、サッカー好きなの…?」

「ううん、よく分からないけど…。」

ふうん…。

「ねぇ、『ホストクラブ』行って来た?」

そう聞いてきたのは香苗(かなえ)ちゃん。

「まだ行ってないよ~!!すごい時間待ち、って聞いて!!
今日こそ行かなきゃ!!サッカーの試合の後行こうよ!!絶対!!」

亜子ちゃんの言葉に力が入る。

「もちろん!!万桜ちゃんも行くよね。」

昨日行きました…、とは言えない。

「アタシはいいや…。みんなで行って来て!!」

サッカーの試合を挟んでクラスのホストクラブもやらなきゃならないのかな??

大変そう。

疲れるからサッカー部の人はホストクラブは免除されるのかな…??


< 37 / 239 >

この作品をシェア

pagetop