サッカーボールと先輩とアタシ
今日は、亜子ちゃんが所属する美術部は休みなので一緒に下校する。
福山先生から渡された、試合時のスコアブックとメンバー表はカバンの中で出番を待つ。
先生には「臨時じゃなくて、正式にお願いしたい」と言われてしまった。
「ねぇ亜子ちゃん、どうして美術部に入ったの??」
「エヘヘ、実はね…。サッカー部のグランド美術室から良く見えるの!!」
意外な答えにアタシはただ…驚いた。
「そうだ!!日曜試合あるの!!万桜ちゃん一緒に応援行こうよ!!」
目の中に、ハートマークが見えた気がした。
もしかして…
「…誰か、サッカー部に気になる人とかいるの??」
単刀直入に聞くいてみる。
亜子ちゃんは恥ずかしそうに笑う。
「私、旬磨先輩が好きなの。」
あ~やっぱり。
旬磨…先輩か…。
「って言っても、実は一度フラれてて…。」