サッカーボールと先輩とアタシ


アタシは10番ばかりを、目で追いかけていた。

分かってる。

潤くんじゃない事。

でも、少しだぶる。

大きな声を出し、常に周りをみながらボールを追いかけていた、潤くん。

シュートが決まると、一番にアタシに向ってガッツポーズをしてくれた。

―――潤くんは、ここにはいない。

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