サッカーボールと先輩とアタシ
とりあえず…どうしよう。
アタシは間違えて降りてしまったバス停で考える。
あそこのコンビニで聞こう。
ローソンの看板が光っていた。
アタシはペットボトルのコーヒーを買い、若い店員さんに聞いてみる。
「あの、聖茄学園へはどう行ったらいいか分かりますか?」
ちょっと分からないな、と返事が返ってくる。
ここら辺は、住宅街で大学の寮もたくさんあり、店員さんは地方から来ているので分からないらしい。
もう一人の店員さんも同じ答えだった。
アタシはお礼を言って店を出た。
もう……亜子ちゃんに電話して聞くしかない。
「先に帰って」と言った手前、バツが悪いがそんな場合じゃないよね。
携帯を開いた時に、画面が着信を表示した。
「!!」
着信 旬磨