サッカーボールと先輩とアタシ
無事にバスを乗り継ぎ、男子寮の前で降りる。
乗り継いだ所は、アタシが間違って降りた所より、3つも先だった。
「送るよ。」
「いえ、大丈夫です。一人で帰れます。」
「また迷子になったら困るし。」
先輩はニヤニヤと笑う。
また、って前回のデパートは迷子じゃないですから、と心の中で叫んでいだ。
「あのさ、話しあるんだけど…。」
旬磨先輩の声が小さくなる。
「??」
「俺…お前の事…好き、みたいなんだ。」
「はいっ?!」
アタシは自分で笑えるくらい、間抜けな声を出した。
「俺達…付き合わない…??」