サッカーボールと先輩とアタシ
いたっ。
コンビニ入口の横にチョコンとすわるジャージ姿。
「中で待てって言ったのに。」
額の汗を拭い、彼女の元へ急ぐ。
差し出した手を、迷う事なく握る。
かなり不安だったんだろう。
その表情は疲れているようにも見えた。
ま、いいか。
こうして一緒にいられる。
溢れだしそうな想いが、もう止められない。
彼女が…坂下万桜が…好きだ。
何にも知らないのに。
出会ったばかりなのに。
初めて見た時から………ずっと気になっていたんだ。