しかくかんけい!


「じゃあ明日、浴衣買いに行こ!」

「いってらっしゃい」


ひらひらと手を振る愛莉。


「えー!何言ってるの、愛莉も行くのー!」

「私はいいよ、浴衣着ないから」

「だめ、愛莉は絶対似合うから浴衣着ないとリンゴ飴おごってあげなーい!」


「……しかたないわね」

「やった!もう大好き〜」


本当にリンゴ飴が食べたいわけではないはずだけど、なんだかんだノリの良い愛莉に優しさを感じる。




翌日、誤答レポートとか週末課題なんてほったらかして、愛莉とショッピングを楽しんでいた。



「愛莉〜これはどうー?」

「うん、似合ってるよ」


軽快な洋楽のBGMが気分を上げ、人の行き交う足音が鳴りやまず、「ただ今セール開催中でーす!」という威勢のいい声が響く。

お店のディスプレイにはヒマワリや麦わら帽子、サングラスなど夏一色。


カップル、友だち同士、家族連れ。

主にファッション専門店が入っているこの大型ショッピングモールは、人でいっぱい。


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