しかくかんけい!


「みんなで食べると楽しいね〜」

「焼きそば美味かったー」

「リンゴ飴も食べたいわ」

「のど乾いた」


そんな感じで思い思いに食事タイムを終了し、じゃんけんで負けた2人がリンゴ飴と飲み物を買ってくることにした。


「あ、負けちゃった」

「いってらっしゃーい」


私はそらくんと一緒にここで待つことになった。

面倒くさそうに立ち上がるしょーくんと、
ついでにゴミ捨ててく、と手を差し出す愛莉。


ありがとう、と上手く笑えたかわからないけどゴミをお願いし、その背中を見送った。



「……」

「……」


そらくんとふたりきりになるのは、初めてかも。

何話せばいいか悩むなあ。

部活はやってないみたいだし、共通の友人は愛莉しか知らないし。


「あのさ」


先に沈黙を破ったそらくんは、こちらを見ている。


「なあに?」

「その髪飾り、ハナによく似合ってる」


自然にそらくんの口から発せられた私の名は、すっと耳に馴染んだ。


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