しかくかんけい!
いつもは下ろしているサラサラの髪が、今日は編み込まれて後ろでひとつにまとまっている。
もともと美人だと思っていたけれど、花火の光に照らされた横顔は、さらに美しさを増していた。
「ん?」
すぐに気がついた愛莉は、首を傾げて不思議そうな顔をしている。
「俺もそう思った」
そう言ったら、愛莉は嬉しそうに微笑んでまた、夜空を眺めた。
花火が終わり、人もまばらになってきた頃。
愛莉が電話を終えてしばらくしたのち、見覚えのある浴衣の柄が向こうに見えた。
「愛莉ー!そらくーん!」
大声で呼ばれたと思ったら、ハナとあいつがこっちへ歩いてくる。
なぜか、その手は繋がれていた。
どこからか湧き上がる、もやもやとした感情。
なんだこれは。
「はい、俺もうこいつの面倒みるの疲れた」
「あら、カップルみたいだったわよ」
「そう?保護者の気分だったんだけど」