しかくかんけい!



次にまばたきをしてみれば、

にやり、と効果音が聴こえてきそうな

妖しい笑みを浮かべていた。


「その目、えろい」


「……へ?」


え、ろ、い?



「お前、犯したい」


はっと息を呑む音が、私の口から漏れた。



「……そのつもりじゃなかったけどね?」



さっきまでの優しい眼差しは、

いつのまにか、

色気のある厭らしい眼差しに変わっていて。



だんだん近づくその綺麗な顔は、

夕日の逆光のせいで、

欲望にまみれた獣が、

襲い掛かってくるように、見えた。



……これは、現実?


いつも見ていたしょーくんは、
爽やかで優しくて、みんなに囲まれていて、キラキラで。

初めて出会ったときだって、親切に道案内してくれて。


なのに、なのに。


初めて私の名前を知った人に、

こんな眼を、するなんて。




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