しかくかんけい!
でもこの世の中の大多数は当たり前のようにそんな日々を送り、そんな当たり前の日々を幸せだと言う。
子どもの頃に描いた間抜けな夢なんて、ほとんどの人が忘れて。
せわしく過ぎる日々を、ただ、淡々と生きている。
そして俺も、ただ周りの言うことに従って、その一員になろうとしているんだ。
つまらない人生だと、思ってしまった。
「はあ……」
ここまで考えて、ようやく気づく。
進路調査票が書けなかった理由に。
くしゃ、と見え透いた将来を握りつぶした。
ただの紙切れに当たってもしょうがないのに。
こうしたって、実際には握りつぶせやしないのに。
そんな勇気も行動力もない、
でもこうでもしないとやっていられない。
そのままリビングで少し早いが夕飯を食べて、自分の部屋へ行き楽な格好へ着替える。
そして大量にある塾の課題を消化するために机へ向かった。