しかくかんけい!
小学2年生のとき、そらの家でおやつを頂いたことがあった。
ふと、仏壇の写真と目が合う。
30代くらいのその人は、目元かな、そらにちょっぴり似ている。
私に気づいたそらの母親が、その人はそらのお祖父ちゃんよ、と教えてくれた。
そうなんですね、母親の顔を見上げると、
汚い物でも見ているかのような目つきで、写真の中の人を眺めていたんだ。
あとからそらにお祖父ちゃんのことを聞いたら、何とも言えない虚しい感情になったのを、今でも覚えている。
お祖父ちゃんが画家だったにもかかわらず、そらの家に絵は1枚も飾られていなかった。
きっとそらは、絵が好きなはずなのに。
いつしか絵を描かなくなったあなたは、これまで以上に苦しそうな表情をするようになった。
唯々諾々として、感情を押し込んで、窮屈そうに、見えた。
いつも自分の感情と闘っているようで、いつか壊れちゃいそうで。