しかくかんけい!





翌日。


いつも通りの時間に家を出て、いつも通り学校へ行く。

いつも通り朝から元気なハナにおはようと言い、雑談する。

いつもと違ったのは、朝のホームルームの時間になっても、そらの席が空いたままなこと。


チャイムが鳴って数秒後、担任の先生のおはようございまーす、という声が教室を反響する。


「今から呼ばれる人〜、昨日の進路調査票のことで話があるから、ホームルームが終わったら職員室に来ることー」


と、出席をとるよりも先に、呼び出しを始める先生。

数名クラスメイトが呼ばれたのち、そらの名前も発したと思ったら、先生は一番後ろの空席にようやく気づく。


「おや?宇羅原は休みか?何か連絡あった人いるー?」


眉を上げてクラスを見渡す先生と目があった生徒は、次々に首を横に振る。


「遅刻か?珍しいなー」


と先生は深く気にせずそのまま出席をとり、連絡事項をさらっと伝えて教室を出ていった。




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