しかくかんけい!
「うわ、そらっちやるねー。この愛莉が心配してるのにスルーって、相当ダウンしてんのかな」
前半どういう意味だよ、突っ込みたいのを抑えて、まだそらっちって呼んでるんだね、と言い換える。
「大丈夫かな……」
私はため息まじりにそう言って、またスマホに目をやる。
しょーくんの言うとおり風邪なら、せめて学校に連絡くらいはするはずなのに。
先生も終始知らない感じだったし、そらに限ってサボりなんて……あり、えるかも?
やっぱり昨日の様子からすると、家族と喧嘩したのかな。
それで家出とかしちゃったっていう可能性もある。
「ねえ」
ガタッとしょーくんが動いたと思ったら、前の空席へ移動する。
そして、私の机に肘をついた。
「そらっちのこと、そんなに気になるんだ?」
低い声がすぐそこに聞こえて、私は顔を上げる。
彼の鋭い目つきが、至近距離だった。
「愛莉とそらっちは、ただの幼馴染なんだよね?」
「……」
ただの、幼馴染。