しかくかんけい!
そうね。
所詮、ただの幼馴染なのだ。
こんなに近くにいても、
こんなに強く想っても、
そらの目には、
私がそんなふうにしか、
映っていないのよね。
「あえて愛莉の気持ちは聞かないでおくけど。そらっちの気持ち、知ってる?」
「っ、」
その目はまるで狙った獲物を逃さないような、強気な眼差し。
彼は、気づいている。
私の気持ちも、そらの気持ちも、
全部お見通しのようだ。
「その顔は肯定と捉えていいよね」
「……、」
にやりと口角を上げる彼。
私は目を逸らす。
「ねえ、こっち向いてくんない?」
目を逸らした方へ、彼も移動する。
「そらっちなんてやめてさ、俺にしない?」
「……な、に言って、んの……」
「前も言おうとしたんだけどね。俺、愛莉のこと、」
ガラッ!
はっと息を呑む。
「愛莉〜!お待た、せ……」
ハナは目を丸くして、立ち尽くす。
私は急いで立ち上がり、自分のカバンとハナのカバンを手に取る。