しかくかんけい!
夏の終わりに
■■ ハナside ■■
ふたりを見ていると、なんだか、
他人は入っちゃいけないような空気になることがたまにある。
たとえば今とかね。
私は黙ってタピオカミルクティーを味わっていた。
そらくんが画家を目指すと聞いてびっくりしたし、ひとり暮らしなんて尊敬する。
見た目はこんなにクールなのに、意外とロマンチストなんだなあ、なんて思ったり。
それに……愛莉のこと、すっごく大切に思っているのが、ひしひしと伝わってきた。
そらくんのこんなにやさしい表情、初めて見たよ。
もう、早くふたりともくっついちゃえばいいのにって心の底から思う。
「そうだ!」
とてつもなくいいこと思いついた。
そんなに心配なら、本当にくっついちゃえばいいんだ。
「ハナ、急にどうしたの」
愛莉が少し眉をあげてこちらを見る。
「一緒に暮せばいいんだよ!そしたらふたりとも安心じゃん!」
「「えっ?」」
うん、今も息ぴったりなふたりなら、なーんも問題なさそうだね。