しかくかんけい!


好き、だけど、

簡単には口に出せないほうの、好き。



なあ、と一歩迫るしょーくん。

思わず後ずさると、また一歩、近づく。



退く私、詰め寄る君。

トンッと背中が本棚にぶつかる。


掲げられた君の手はゆっくり下ろされ、

私の逃げ道を奪うように本棚へ添えられる。


ちら、と、真横を見る。

少し日に焼けた、たくましい腕。


血管みたいな筋が浮き出て、

強そうで、

なんだかちょっと色気があって、

握ってみたいなとか思っちゃって、

抱きしめられてみたいとか妄想しちゃって、

なんか鼻血出そうやばい。



「ねえ」

「っ、」


うわあバカバカ、変なこと考えてないでこの状況をどうにかしなきゃ!



「お前、俺のこと好きだろ」



心を見透かすような大きな目は、私を映す。

もう、その獣のような瞳には驚かないけど。


さっきからうるさいくらいドキドキと早鐘を打つ心臓は、今にも飛び出そう。



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