しかくかんけい!





え、え、え、ここ、え?


「っ!!!!」

「D?」


左胸に添えられたその角ばった手は、

いやらしく動く。



「う、ぁ、いやああああああああ!!!!」


パシン!


ぶった。

腕をくぐり抜けた。

走った。


ひたすらその場から離れたい一心で、

ただただ駆ける。



図書室を飛び出す前、後ろからしょーくんの笑い声が、かすかに聞こえた、気がした。


えっち!変態!Dじゃないし!Eだもん!ハズレ!残念でしたー!バカ!アホ!最低!!!!




「はあ、はあ、っ」


どうして。

どうして君は、そんな質問するの。

どうして君は、愛莉のことを考えるの。

どうして君は、こんな意地悪なことするの。


優しかった爽やかなしょーくんは、どこ。

私の好きな人は、どこ。


本当の君は、どこにいるの?

君の気持ちは、どこにあるの?


とくべつって何?

誰にでも言ってるの?


なんで愛莉の前では優しいのに、

私の前だとこんなに意地悪なの?




< 221 / 433 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop