しかくかんけい!
え、え、え、ここ、え?
「っ!!!!」
「D?」
左胸に添えられたその角ばった手は、
いやらしく動く。
「う、ぁ、いやああああああああ!!!!」
パシン!
ぶった。
腕をくぐり抜けた。
走った。
ひたすらその場から離れたい一心で、
ただただ駆ける。
図書室を飛び出す前、後ろからしょーくんの笑い声が、かすかに聞こえた、気がした。
えっち!変態!Dじゃないし!Eだもん!ハズレ!残念でしたー!バカ!アホ!最低!!!!
「はあ、はあ、っ」
どうして。
どうして君は、そんな質問するの。
どうして君は、愛莉のことを考えるの。
どうして君は、こんな意地悪なことするの。
優しかった爽やかなしょーくんは、どこ。
私の好きな人は、どこ。
本当の君は、どこにいるの?
君の気持ちは、どこにあるの?
とくべつって何?
誰にでも言ってるの?
なんで愛莉の前では優しいのに、
私の前だとこんなに意地悪なの?