しかくかんけい!



なんだよ急に。

思わず間抜けな声が出てしまったじゃないか。


「だから、そらっちは愛莉のこと、女として好きなのかって聞いてるんだよ」


女として、って何。

愛莉のことは、友だちという単純な関係だとは思っていないし、ただの幼馴染だとも思っていない。


友だち以上の存在で、大切な幼馴染。


女も何も、人間として好きかって意味ならたぶん誰よりもいちばん、好きだ。


「普通に好きだけど」

「けど?」

「それがどうしたんだ」

「ふうん」


いや、質問に答えろよ。

そうやってスマイル0円みたいな胡散臭い顔されても。

そもそもなんで、お前にそんなこと確認されないといけないんだ。


なんかムカついて、黙って眉をひそめる。

すると、そうかそうか、と言ってあいつは納得したように頷き、腕を組んでぐっとこちらへ詰め寄る。

近い。


「じゃ、ハナは?」


鼻と鼻が今にも触れそうなくらいの距離。


「っ、」


ドキン、と胸が鳴る。



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