しかくかんけい!
「ちょっと、今俺と話してるんだけど」
「しょー知り合いなの?すげえ!ミスミスター有力候補じゃん!写真でも撮ろっか?」
「あ、いいの?」
「はーい、じゃあふたり並んで〜」
「えっ、ちょ……」
愛莉は困ったように私を見るけれど、私には止める理由なんて持ち合わせていなくて。
それに、周りの子たちが放つ期待の込められた視線が熱くて、とても割って入れる空気じゃない。
「はーい、学校一のイケメンと美女のツーショットいっきまーす!」
という商売根性なのか単に親切心なのかよくわからない金髪くんの大声は、あっという間に野次馬を集める。
そうして美男美女のツーショット見たさに人が人を呼び、私はいつのまにか端っこへ流されていた。
ぽん、と肩を叩かれた方向に振り返れば、そらくんがいた。
大丈夫?となぜか不安そうな顔で尋ねるから、うん!とできるだけ明るい声で返した。