しかくかんけい!
「すごい人気者だね、しょーくんも愛莉も!」
「うん」
「ほんとすごいな〜。やっぱりふたりともお似合……」
言いかけて、しまった、と思った。
胸の奥が、ぎゅっ、と鳴った。
自分の言葉が、自分の心臓を握り潰した。
痛い、と感じた。
「ハナ」
そらくんが私の手に触れたと思ったら、ぐいっと引っ張って。
導かれるがままに足を進めれば、そこはひと気のない裏庭だった。
遠くで、ざわざわと賑わう音がする。
体育館の方からは、舞台の部の音楽がかすかに聴こえる。
校内放送で流されているBGMも、ここまで届いている。
手を握ったままのそらくんが、私をじっと見つめている。
「そ、そらくん?どうしたの?」
「……あのさ」
「うん?」
少しだけ、悲しそうな顔をしている。
もしかして私と同じ気持ちなのかな、と思った。
「あいつのこと、好きだよね」
「へっ!? ななななななんでっ」
「な、多い」
「ご、ごめん……」
「確かにハナってわかりやすい」