しかくかんけい!
「そうね、あなたはそんな人だったわ」
先ほどの子どもみたいな彼を思い出すと、なんだか納得できるような気がした。
「気に入った相手はどんな形でもそばに置きたいっていう、歪んだ人」
「言うね」
「ええ。羨ましいわ」
「……羨ましい?」
今の彼みたいに、こんな子どもじみたぬるい考え方が、私にもできたならば。
「私だってそう思えたら、こんなに苦しい思いしなくて済むのに」
「……、」
「幼馴染じゃイヤだし、私だけを見て欲しいし、他の人の隣になんていかないでって、そんな感情ばかりが心を独占する」
ただ隣にいるだけでいいなんて、うそだ。
そんなの、ただの強がりだ。
強がって、
平気なふりして、
大人ぶってるだけだ。
本当は、本音は、私は。
「こんな形じゃイヤなの。私はそらと……そらとっ、両想いっていう関係じゃないと、満足できないのよ!」