しかくかんけい!


「私にとってはいちばんってことだからね」

「へー、それ誰かめっちゃ気になる。こんな美人が好きになる人って、超絶イケメンなんでしょ!」

「……、」


イケメンだから好きとかそんなこと考えたこともなかったけれど、こっそり意中の彼を盗み見れば。


綺麗《イケメン》だ、と思う。



「え、今だれ見た!?」

「!」


ばっと私の視線を追って教室を見渡す彼女。

しかしすぐに諦めたように肩をすくめるから、結局特定できなかったようだ。

ほっと密かに胸をなでおろす。


「まあいいや。とりあえずミス美女でも片想いってあり得るんだね!」


と言って席を立ったと思ったら、あ、そう言えば、と何かを思い出してまた元の位置に戻る。


「しょーくん、昔みたいにまた夜の街通いだしてるんだって」

「……昔?」


昔みたいにと言われても、彼の過去なんてうわさでしか知らない。


首を傾げていたら、えー知らないの?とまた目を丸くするから、何が言いたいの、と尋ねると。



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