しかくかんけい!
それは“あの日”と同じ、どこまでも素直で純粋で、無防備だ。
嗚呼、やっぱこの女、
「犯したい」
そう思って、軽く顎を持ち上げれば。
「……っ!!」
はっと息を呑む音がする。
これはたぶん、俺に落ちた合図《おと》。
もう、逃げられないよね。
「俺のこと、好きなんでしょ?」
彼女のうぶで澄んだ大きな目は、
俺だけを写す。
だからそれに応えるように、
心の奥底までをも見透かすくらい、
甘くて熱い視線を送る。
「き、きらい、だもんっ……」
そんなこと微塵も思っていないくせに。
「素直になりなよ」
囁いて、その唇を奪うために、近づく。
今にも彼女の熱に触れる、と思った瞬間。
ガラッ!
「っ!?」
ハナの涙も、俺の性欲も、ピタリと止まる。
……あー、失態。
後ろのドアはまだ鍵かけてなかった。
もう、せっかくスイッチ入っていたのに。
邪魔をしたやつの顔を確認するために首を回すと、そこには見覚えのある彼で。
「あ、そらっち」