しかくかんけい!



そんな彼らにじゃーね、と軽く手をひと振りし、教室をあとにした。




廊下の空気はひんやりしていた。


……いや、あの空間が白熱し過ぎていたんだ。

主にそらっちの熱量のせいで。







なんで。


なんでそんなに、まっすぐなんだ。



どいつもこいつも、

どこまでも綺麗すぎて、

どこまでも残酷だ。




窓の外を見ると、老いて生気の色を失った朽ち葉どもが、まだ枝から落ちぬようにと、必死にしがみついている。


ひとつでも風が吹いてしまえば、

きっとそれはもう。




「はあ……」





秋というのは、とてもとても、

残酷な季節だと思った。








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