しかくかんけい!
変形
■■ ハナside ■■
どくん、と、脈を打った。
そらくんの口から告げられた事実に、耳を疑った。
そらくんの好きな人は、私。
愛莉でも、しょーくんでもなく、私。
ってことは、つまり……
私はしょーくんが好きで、
しょーくんは愛莉が好きで、
愛莉はそらくんが好きで、
そらくんは私が、好き。
「うん。困ったことに俺たち4人は、一方通行な四角関係だよ」
「……そん、な……」
だれも向かい合わない。
だれも報われない。
だれも、しあわせに、なれない。
どうしよう。
どうすればいいんだろう。
どうしてこうなっちゃったんだろう。
頭の中がごちゃごちゃになって、私の小さい脳みそでいくら考えても答えは出ない。
「好き」の連鎖は、ちっとも解けない。
なんとも複雑で、シンプルで、難解だよ。